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多重人格

先日、惜しまれつつも亡くなったデビッド・ボウイ氏に関するドキュメンタリー番組「デビッド・ボウイ5つの時代」を見ました。ブレイクのきっかけとなった「ジギー・スターダスト」の頃から、大ヒット作「レッツ・ダンス」までを各アルバムの代表曲と共にダイジェストで振り返るという構成。これが非常に面白かったです。

デビッド・ボウイといえば、「グラムロック」の代表格でなんとなくキラキラしたイメージがあったんですが、うーん・・・思った以上に奥が深くて複雑な人ですね。変わり者の芸術家肌です。まるでカメレオンのように音楽性と表現方法を次々と変えていき、掴みどころのない不思議な魅力を感じさせる。決してイメージ先行ではなく、音楽のほうもマニアックな楽曲からポップなものまで幅が広くレベルが高い。いっしょにやってる人たちが超大物ばっかりですよ。中でもロバート・フリップって面白いですよね。銀行マンか大学教授みたいな見た目でハードロックのギタリストというギャップ。そのギターサウンドは唯一無二。

ジギー・スターダストの頃は本当に男だか女だかわからない。眉毛はないし目の焦点が定まってなくて怪しい感じだったのが、色々やってくなかでだんだんセクシーで男前になっていくのが面白い。おじさんになってからが一番カッコいいです。オカルトの教祖が一気にロックスターの代表格ですからね。音楽的には大ヒットした代表作より、色々と試行錯誤してる時代の方が面白いというのもよくある話。日本のビジュアル系ロックバンドなんかも、デビュー直後はばっちりメイクにキラキラした衣装だったのが、次第にメイクが薄くなって洗練されていくのはまさにデビッド・ボウイの手法なんですなー。

ポップミュージックではなく、紛れもない「ロック」を聞かせてくれたロックスター、それがデビッド・ボウイだと思います。好みの音もいくつかあったので、これからじっくりCDなども聴いていきたいと思います。さて、これで存命のレジェンドといえば、ボブ・ディランミック・ジャガーポール・マッカートニーぐらいか。オジー・オズボーンとかザ・フーの二人も元気そうです。