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リーガ・エスパニョーラの戦力と現状①

1.バルセロナ 戦力レベル:S

メッシ、スアレスデンベレといるところにさらにグリーズマンを獲得した前線は、明らかに過剰戦力。中盤もブスケッツビダルラキティッチ、S.ロベルトらがいるところにF.デヨングの獲得で競争は熾烈になった。最終ラインは新戦力をとってもなかなかフィットせずに放出、という状況が続いている。ピケの後釜は確保しておきたいところだが…。

前半戦終了時 勝ち点40 1位タイ

なんとか首位は確保しているが、既に3敗を喫し、しかも23失点と守備の崩壊が深刻、追い打ちでスアレスがほぼ今季絶望のケガを負ってしまう。慎重派だが無策なバルベルデ監督はクビになり、後任はベティスを率いていたキケ・セティエンが就任。策はあるのだろうか。

 

2.レアル・マドリード 戦力レベル:A

アザールという久しぶりの超大物を獲得、さらには中途半端な選手数名を高額の移籍金で買い漁り、オフに使った金額は300億ユーロ以上という大盤振る舞いだ。しかし今のレアルの問題は、モドリッチ、クロース、カゼミーロという代わり映えしない若くない中盤のメンツであり、ベイル、イスコ、ハメス・ロドリゲスといったジダン監督とソリが合わないスター選手の処遇である。

前半戦終了時 勝ち点40 首位タイ

そんな歪な選手構成でも、ジダン監督の求心力は見事なもので、前半はわずか1敗で首位タイとうまく立て直した。ベイルらの不満分子もうまく使っている印象。引き分け7という取りこぼしが勿体ない。

 

3.アトレティコ・マドリード 戦力レベル:A

エースのグリーズマンを放出、さらには長年の大黒柱ゴディンも放出し、一時代が終わり世代交代した感がある。代わりに獲得したのがジョアン・フェリックスという若手スター候補で、超高額の移籍金から期待の大きさが伺える。ゴディン放出の最終ラインはほぼ総入れ替え。バルサ、レアルが盤石でない今季は優勝のチャンスだ。

前半戦終了時 勝ち点35 3位タイ

そんな優勝のチャンスなのに、引き分け8と取りこぼしが多すぎる。守護神オブラクを中心とした堅い守りでリーグ最少の12失点は見事だが、得点は20と深刻な得点力不足。FW陣のテコ入れに、パリサンジェルマンカバーニを狙っているという噂。

 

4.バレンシア 戦力レベル:B

一時期の最悪な状況から、リーガ4位の定位置に戻ってきた感はある。このチームは伝統的に守備陣と中盤の選手層が厚く、FW陣がやや心許ない感じなので、本格派大型ストライカーのマキシ・ゴメスの獲得は理にかなっている。CLとの掛け持ちをこなしつつ、3強に割って入るのが目標か。

前半戦終了時 勝ち点31 6位タイ

伝統ともいえるフロントのゴタゴタ、お家騒動は相変わらずのようだ。チーム立て直しの功労者マルセリーノ監督が補強を巡ってアジア人オーナーと対立し、開幕3試合でクビに。後任は指導者経験の浅いセラーデスと、タイミング・後任人事的に最悪である。フロントの介入で現場が混乱を続けていては、選手がかわいそうである。

 

5.セビージャ 戦力レベル:B

「伝説のGM」モンチがチームに戻ってきた。2010年代にEL3連覇という黄金時代を作った敏腕GMの復帰で期待が高まる。そんなモンチSDが新たな指揮官に選んだのが「持ってない男」ロペテギであり、彼にとっても汚名返上、名誉挽回のまたとないチャンスだ。補強の方はスタメンの大半を入れ替える大がかりなもので、ハビ・エルナンデス、L.デヨング、オカンポス、J.ジョルダンらが補強の目玉だ。

前半戦終了時 勝ち点35 3位タイ

首位から勝ち点差5はまずまずの合格点、優勝の可能性がある位置につけている。とはいえロペテギにとってリベンジのチャンスだったR.マドリード戦には完敗。不調のエイバルに今季初勝利を献上するなど、大事な試合で勝てないという印象もある。FW陣を入れ替えるという噂も。

 

6.アスレチック・ビルバオ 戦力レベル:B

バスク純血主義を掲げ、毎年オフシーズンには大がかりな補強はできない。といいながらも、今や多くのスペイン代表経験者を抱えるなかなかのタレント集団である。スペイン代表の中でのバスク人勢力も増してきたということか。最終ライン、中盤共に充実も、ウィリアムス、ムニアインといった小兵ばかりで本格派ストライカーのいない前線がややウィークポイント。

前半戦終了時 勝ち点29 8位

バルサ相手の開幕戦で、今季限りで引退のアドゥリスが鮮やかな決勝ゴール!…と、これ以上ない劇的なスタートを切りながら、その後は鳴かず飛ばず。得点20という貧弱な攻撃、引き分け8という勝ち切れなさ、どちらもアトレティコにそっくり。

 

7.ベティス 戦力レベル:C

エースだったロ・チェルソこそ引き抜かれたが、代わりにフランス代表のフェキルを補充。カナレス、カルバリョ、テージョ、グラルダード、さらにベテランのホアキンが元気な中盤は、メガクラブにも匹敵する充実ぶり。貧弱な前線には、ルビ監督と共にB.イグレシアスを獲得。バルトラ以外にまともな守備者がいない最終ラインはさらに貧弱で、バランスの悪さが拭えない。

前半戦終了時 勝ち点24 13位

6勝6分7敗、得失点差-6はいずれもガッカリな数字。32失点は下から4番目で、これより悪いのは降格圏に沈む3チームのみ。昨シーズンにエスパニョールを上位に導いたルビ監督の手腕に期待がかかっていただけに落胆も大きいだろう。後半の巻き返しに期待したい。

 

8.ビジャレアル 戦力レベル:C

昨シーズンはまさかまさかの残留争いに巻き込まれるほどの低迷っぷりで、最もガッカリなチームとなってしまった。今シーズン開幕から指揮を執るのは、昨シーズン途中で解任されたカジェハ監督で、なんとなく不安である。戦力的には、カソルラ、アセンホ、アルビオル、などやや峠を過ぎたベテランが主力を担う。移籍1年目に不発だったジェラール・モレーノの本領発揮に期待。

前半戦終了時 勝ち点28 9位

安全な中位キープはまずまずといったところ。得点33はリーグ3位タイと攻撃力は問題ない。期待のジェラールも前半だけで8ゴールとまずまず。「まずまず」では物足りないので、欧州にイエローサブマリン旋風を巻き起こしたEL出場権獲得(7位以内)を目指したい!

 

9.レアル・ソシエダ 戦力レベル:C

毎年期待されながらも、いまいちな成績に落ち着いていた「ラ・レアル」 ベテランを放出して、若手中心のチーム作りに舵を切ったのは悪くない方向性だ。強みは2列目で、エースのオジャルサバルほか、ウーデゴー、ポルトゥ、ヤヌザイ…とタイプの異なる多士済々の顔ぶれである。中盤はメリーノ、ゲバラなどこれまた若い。

前半戦終了時 勝ち点31 6位タイ

一時は首位争いをするなど大健闘。牽引役はレアルからレンタル中のウーデゴーで、遂にその特大のポテンシャルを発揮し始めた印象。これだけ活躍されては早期にレンタルバックされてしまうかも。将来性ある若いタレントたちを放出しないよう、長期的目線でのチーム作りが求められる。

 

10.ヘタフェ 戦力レベル:C

昨シーズンはボルダラス監督の元、チーム史上最高となる5位でフィニッシュ。特大のサプライズを巻き起こした。EL参戦となる今シーズンは、大型補強で掛け持ちに耐えうる選手層を整えた。GKのソリア、CBのジェネ、エースのJ.マタと各ポジションに実力者を擁し、カブレラ、アランバリ、ダミアン・スアレスウルグアイ人が狡猾でフィジカルなサッカーを体現する。

前半戦終了時 勝ち点33 5位

他チームより1試合多い20試合終了時だが、昨年の最終順位と同じ5位につけているのはお見事。強豪の仲間入りを果たしつつある感じだろうか。ハイライン・ハイプレスのガチムチサッカーは、あらゆる強豪にとっても嫌がられるチームだろう。

 

ちょっと疲れたので前半はここまでです。後ほど後半(11位~20位)を書きます。