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「風立ちぬ」を見た

今更「風立ちぬ」を見ました。結構前にテレビでやってたやつ(金曜ロードショー)を録画してたのを忘れてた…。スタジオジブリ宮崎駿監督の引退作だそうです。

感想ですが、まず長い(笑) バスケの試合なら2時間ぐらい平気で見れますけど、映画とかアニメで2時間はキツいなあ…。中には時間が気にならない傑作もありますけどね。残念ながら「あと何分かな?」と常に気になっちゃいました。

内容の方ですが、一言でいうと「怖い」。なんか悪夢的というか、実際に主人公の夢とか妄想もひんぱんに作中に挿入されているんですが、どこまでが現実でどこからが想像なのかがけっこう曖昧で、見ていて不安にさせられました。あとはよく言われてますけど、主人公の声ですね。けっこうハラハラさせられました(笑) (誰この素人は?と思ったらエヴァンゲリオン庵野秀明監督らしい。えー!?)そしてストーリーは全く救いがない。バッドエンド。現実的。鬱ですよ。最後にイタリア人飛行技師が「この10年どうだった?」と言ったところで僕はガクっときました。「10年ひと昔」とはいいますけど、主人公の10年は何だったの?という気持ちにさせられた。10年間積み上げてきたもの全てを失うのは、作中ではほんの一瞬ですからね。

子どもが楽しめる作品ばかり作ってきた宮崎監督ですが、この作品は完全に大人向けな感じがします。もう一度見ようとは思わないなー。悪夢的でちょっとトラウマになりそうな感じもあるので。自分のなかで、ジブリ作品のベストはナウシカラピュタ。でも個人的に一番好きなのは魔女の宅急便です。あれだったら何回でも見れる気がする。でも自分もピュアな心をほぼ失って穢れた大人なりつつかある(苦笑)から、前みたいに素直には楽しめないかな。残念ながら。

賛否両論の「風立ちぬ」ですが、私小説的な雰囲気もあるこの作品。キツい現実をつきつけられたような気がして、僕にとっては大変ショックでちょっと後味の悪いものとなりました。