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珍しく映画を見た

スタンレー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」がBSでやっていたので見ました。ラスト15分の怒濤の展開はよく動画とかで目にするのですが(BGMをピンクフロイドの「エコーズ」に差し替えたやつがトリップ動画として有名)まともに見るのは大学の授業で変な教授に見せられて以来なので、7年ぶりぐらいかなー。

あらためてじっくりと見てみると、いやいや、感激。目から鱗でした。

まずは映像がもの凄く綺麗ですよ。ハイビジョンテレビで見るとその美しさが際立ちます。冒頭の猿のシーンなんかも、地球を舞台にしているはずなんですけど、とても無機質な感じがして地球ではない他の惑星を思わせます。(それこそ「猿の惑星」とか)空の色なんかも赤だったり黄色だったりスカイブルーだったりとセンスが抜群で、計算され尽くした美学を感じます。さすがに宇宙船のインテリアあたりに時代を感じさせますけど(笑)当時としては「未来」ってのはこんな感じだったのかと思われる。

映画のポイントはモノリス(黒くて四角い物体)の存在ですよ。物語の要所要所で出現するこの謎の物体。シンプルな形状ながら不気味な存在感がありすぎ!これは何なのか、誰が作ったのか、どこから来てどこに行ったのか、いっさい説明がなされない辺りが素敵すぎる。よく「一流のミュージシャンは歌詞ではなく音で語る」といいますが、「一流の映画監督はセリフで無く映像で語る」といったところでしょうか。このアイディアはすごいよなあ・・・。

そして有名なゲートが開いてワープするシーン。(「木星と無限の宇宙へ」)
コンピュータのない時代にどうやって作ったのかわかりませんが、あれはやばい。映画館で見せられたら意識が飛びますよ。ラストの変な部屋のシーンあたりはもう感覚の世界。見る人を置いてきぼり。支離滅裂なところが悪夢的というかなんというか・・・やりたい邦題やってますね(笑)。

ということで、セリフが極端に少ないこの映画。大変面白かったですし、完璧主義者キューブリック監督の他の作品(「ロリータ」「博士の以上な愛情」「フルメタルジャケット」など)もぜひ見てみたいと思います。