私は如何にして（負けることを）心配するのをやめてシクサーズを愛するようになったか

ずっと前に録画していた「Dr. Strangelove」（邦題「博士の異常な愛情」）を見ました。キューブリック監督作品は「2001年宇宙の旅」以来。

ＢＳで映画の放送があった日にどうやら地震と津波があったみたいで、画面上部と右下に津波情報がずっと流されてました。映画の字幕にはかろうじて重ならないものの、ジャマだな～（--;）

オープニングでキャスト・スタッフなどクレジットが表示されるのですが、それがなんとも味のある手書きタッチで書かれており、この時点で並々ならぬセンスを感じます。こういうのはいいですね。

映画の感想ですが、「スゴい」の一言。説明的にならずにテンポが良い、それでいてストーリーが分かりにくいこともないし、映像の撮り方も面白いですよ。登場人物は個性的というか異常な人間ばっかりで、ブラックユーモア満載のどたばた悲喜劇コメディといった感じ。これ以上ないバッドエンドなのに、見た後にはなぜか爽快感が残ります。

ピーター・セラーズ（クルーゾー警部の人）がマンドレイク大佐とストレンジラブ博士を演じているのは分かったんですけど、まさか大統領もセラーズだったとは。これは気づきませんでした。一人三役ってのも凄いですね。

有名なラストのシーン（甘いクラシック音楽＋原爆の映像）は、津波速報まで加わって、とんでもないシュールな映像になってました。（笑）なかなか面白かったです。訳のわからんラストの「2001年」より良かった。邦題を考えた人のセンスも抜群ですね。普通だったら「ストレンジラブ博士」とか無難な題名になっちゃうでしょ。